こんにちは。
「ポジティブ変換」のVer1.10.0から、ポジティブ広場に“いいね”機能を導入しました。
この“いいね”機能は、以前から多くのアプリレビューやユーザーアンケートで要望をいただいていたものです。
しかし同時に、SNSにおける“いいね”にはネガティブな側面も多く、私たちはその懸念から、これまで実装を見送ってきました。
この記事では、なぜ“いいね”を導入することにしたのか、そして「ポジティブ変換」らしいネガティブを生まない“いいね”のあり方についてご紹介します。
“いいね”の負の側面を考慮し、ユーザーの想いを形にする
ポジティブ広場について、以前のユーザーアンケートやアプリレビューで、
「誰かの投稿に、共感や感謝を伝えたい」
「読んで元気になったことを伝える手段がほしい」
といったご意見を多くいただきました。
私自身も、他者のポジティブな言葉で気分が上がったり、新たな視点を知れたりしているので、共感や感謝のリアクションの仕組みが必要だと感じていました。
しかし一方で、「いいね」という機能には、他者との比較や自己評価への影響など、無意識のうちにネガティブな感情を引き起こしてしまう側面もあります。
実際、ある研究では「いいね」のポジティブな効果よりも、マイナスの影響の方が大きいという報告もあります。
特に厄介なのは、このネガティブな影響が気づかぬうちに起きてしまうという点です。
「他の人より少ないと落ち込む」
「以前の投稿より反応が少ないと不安になる」
こうした無意識の比較が、前向きに日々を記録する場に、少しずつ影を落としてしまう——。
だからこそ私は、“負の感情を生まないいいね”のあり方を模索してきました。
「数字を見せない」ことが前向きな気持ちを守る
私は、こうした比較の根本にあるのは、“数字”であると考えました。
数字が見えることで、自然と他人や過去の自分と比べてしまう。
そこで今回の“いいね”では、数字を排除し、共感だけが静かに届くような仕組みにこだわりました。
ポジティブな気持ちを伝え合いながらも、誰かと比べず、自己肯定感がそっと育つような体験を目指しています。
今回の”いいね”機能について
今回の“いいね”機能は、以下のような設計で構成されています。
- 他のユーザーの「いいね」数は非表示
→ 他人と比べることのない体験を守るため。 - 自分が受け取った「いいね」は、数値ではなく“ハートの満たし具合”で表示
→ 数を意識することなく、「誰かに届いた」という実感だけが残るように。 - 「いいね」は投稿後2日間のみ表示され、時間が経つと自動的に非表示に
→ 過去の投稿と比べて落ち込むことがないように。
これらの設計は「ポジティブ広場」が単なるSNSではなく、自分の日記に書くように、“他者を気にせず“自分のポジティブを書く場所であることを守るためのものです。
これはまだ完成形ではありません
今回の“いいね”機能は、試験的な導入としてスタートしました。
私たちが目指しているのは、誰かと比べず、”共感”を届け合える仕組みです。
これが完成形だとは考えていません。
今後、改めてユーザーアンケートなどを通じてフィードバックをいただきながら、よりよい形へと改善を重ねていく予定です。
以上です!